おうち英語は再現性がない?現実はどうなの?

こんにちは!
おうちえいご園の辻めぐみです。


突然ですがみなさん、
おうち英語を知ってすぐの頃を思い出して下さい。

おうち英語で英語力をつけたお子さんの映像やお話を見聞きして

本当にあんな風になれるかしら???
都市伝説なのでは??
再現性あるんか??

と思った事はありませんか?

今日はそんなお話です。

ーおうち英語をあまり知らない方のためにー
おうち英語では通常、子どもが英語を”勉強”することなく習得していきます。
特に3才以下の低年齢の場合、子どもが能動的にやるものではありません。
おうち英語には確立された決まった方法や王道というのはなく(教材システムは例外)、個別最適化も重要なため、親は常に自分の子供に効果的で再現性のある方法を探していることが多いです。

家事をしながら声で聴きたい方
こちらから記事内容とほぼ同様のおしゃべりをお聞きください。

おうち英語、再現性のある部分、ない部分

おうち英語を始めて10年目の私による独断と偏見かもしれませんが…
おうち英語には再現性が高い部分とそうでない分があるとみています。

手っ取り早く終わりたい方はここだけ読んでね↓

私がこの記事で言いたい事


再現性が高いのはリスニング力獲得と英語回路
・高いスピーキング力は個人差/環境差が大きく再現性が低い。

・年単位でおうち英語を継続し
大量の英語に触れていればリスニング力と英語回路が身に付き
お子さんにとって大きなアドバンテージになる。

・具体的な実現イメージとしては
「レベルに合う英語の絵本や動画であれば
日本語訳を入れずに楽しめる」
「英語の音を感覚的に聞き分けられる」



あわよくばそれ以上の英語力も望むところだけど、とりあえずビギナーさんが「3才以下からおうち英語やれば英語ペラペラ」みたいなイメージや目標を持つとまずいかもしれん、と危惧し書いております。

再現性が低くなりがちな部分・高いスピーキング力
再現性が高い部分・リスニング力
・英語の理解力
(日本語を介さず英語を英語のままで理解する)
進度の早い遅いは大きいが
再現可能な部分
・リーディング力、ライティング力

おうち英語「のみ」や「メイン」でスピーキング力が高い子は本気度の相当高い家庭の一部です。おうち英語を始める上で、まずその認識は必要だと思います。

SNSを見る際の注意点

都市部では「おうち英語xなんらかの英語教育施設利用」というスタイルが増えてきています。我が家も長男のみ3才頃プリスクールを半年間のみ週1で利用しており、ブログプロフには記載し折に触れてメンションもしていますが、SNSのプロフには文字数の関係で書いていません。通年で通っていても記載していない方もいますし、その可能性を加味して参考にするほうが賢明だと思います。

スピーキング力は個人差がでやすい

高いスピーキング力は
個人差環境差が大きく、再現性は比較的低くなります。

まぁちょっとくらいは話せるようになるんですけどね。

※一般的にはそれでもすごいのですが、おうち英語をやっていると感覚がマヒしてきます

※3才以下で始めた子の場合、2~3才時点は発語が見えやすいです。ただしそれが小学生時点でどうなるかに焦点を当てるとかなりバラつきます。)

特におうち英語を始めたばかりの方にお伝えしておきたいのは、「え?インター行ってるよね?」と思うような英語を話せるような子は少数ということ。

そして大多数ボリュームゾーンは「英語を自ら話す事は少ないが、聞く分にはよく理解はしている。英語話者(オンライン英会話の先生含む)と会う機会があれば、完全文ではないまでも意思疎通ができる返事を英語でしている。」というイメージです(重要:年齢やトータル英語インプット量にもよります。乳幼児期開始で数年コンスタントにおうち英語を続けている子のイメージで話してます)

何年もおうち英語を継続しても英語の発話がない子もいます(英語が全く入っていないのではなく、聞く分にはわかるが、自ら言葉を使わないだけの事も多い)

めぐみ
めぐみ

いろんな要因があるのでここでは全部書けませんが、2才からピアノやサッカーをやっても全員が同じようにはならないのと原則は同じです。



同一の英語環境があっても

英語保育やインターナショナル幼稚園をよく知る方や先生の話を聞くと、同一環境があったとしても子どもが英語を話す力には差が出るものだそうです。性格や元の資質に左右されやすいところかもね。

熱心なおうち英語親の本音
スピーキングの話を書いていたらなんだか書いていて心もとなくなってしまいました。
早期おうち英語をしっかりやっている親はやっぱり我が子が英語を話す姿がみたい!綺麗な発音でしゃべってみて欲しい!というのが本音なんです。特に、2年以上継続している方、お子さんが4才以上の方の場合多くの方が子供の英語発話を大なり小なり期待していると思います。私もそんな気持ちあるのですっごく分かりますよ。でも落ち着いてよくよく考えてみると、日本語訳や説明なしに英語の作品(絵本や動画など)を理解し純粋に楽しめていたらそれは充分すごいんだわぁ(自戒)

補足
「全英語技能において最強レベルにしないと幼児期から英語をやる意味がない」といった意見がSNSでたまにありますが、それは日本競争社会トップ層にいる強強界隈のトークであり、我が家を含む日本全国の家庭には当てはまらないと思います。(上位層のイメージ=受験するなら御三家、算数やるなら数オリ出場、バレエやるなら〇〇大会出場目指す)

再現性が高いリスニングと英語回路

個人差を加味した上で
おうち英語で再現性が高い部分は

・リスニング力
・英語を英語のまま理解する力


数年以上継続しているご家庭の場合、この2つの力は多くの子が身につけているのでご安心してください。(コンスタントに数年以上継続している家庭の話です)

この記事で「おうち英語=再現性ない。だから辞めよう」という印象を与えていないか心配だ。

リスニングと英語回路ができると何が良くて凄いのか

おうち英語を数年以上コンスタントに継続しているご家庭の場合、子どもは苦労なくリスニング力と英語回路を身につけ娯楽として英語と触れていきます(”座学や明示的なレッスンによる学習”で身につけるものではないです)。

日本語訳や日本語解説なしに英語の作品(絵本や動画など)が理解でき純粋に楽しめるんです。

旧来の英語教育からしたら本当に凄いことです。

(小学生頃からは娯楽オンリーではなく英語の勉強ぽいこともやる家庭が増えてきますが、それは日本語でも同じことであり、英語でそれが出来るのもすごい)

英語を英語のままで理解してもらうためのヒント


なんでもいいから英語の物を与えればいいわけではないし、良質の音源であっても英語の音をただ聞かせておくだけではここに行きつかないのでテクニックや知識は必要だと思います。

例えば、英語の意味をしっかり理解させようと思って、日本語の意味を毎度教えるのは不要、いえ、おうち英語ではむしろ邪道と言われています。

ではどうやって英語の意味が分かっていくのかというと
膨大な量の英語(子供の知的レベルと英語レベルに合うもの)とそのイメージに触れていきます。

その際、
”意味を日本語ではなく絵本や動画などを使って「ビジュアル」でひもづける必要があります。

聞こえた音が何を意味するのか、日本語訳を介さずにイメージできるようにするためです。”*


(日本語習得と同じように「実体験」をもって紐づけていけると一番いいのですが、その環境を用意する難易度の高さはご存じの通り。なので様々なツールを介して英語を与えていくわけですね。


(*先日、朝日新聞EduAの記事「今から始める「おうち英語」 大切なのは細く長く続けること! 「おうち英語園」の辻めぐみさんに聞く」からの引用)



かけ流し音源はある程度数を絞って与え、全部ではないですが意味との紐づけも意識し、
さらには、他取り組みとの連動も意識すると効果的だと思います。

というわけでめちゃくちゃ長くなりましたが、
おうち英語で再現性がある部分とない部分の話と、
どうやって再現性を出していくかのヒントのお話でした。

最後に宣伝
今春、新講座「おうち英語プレ多読講座」をリリース予定です。
大人気の「おうち英語x多読の教室」を大阪で運営するまさみ先生の監修。数多くのおうち英語っ子を教室で直接みている先生ですので再現性の高い手法をご存知です。
多読(英語の本を子供が自分で読んでいく)自体ではなく、多読段階に至る前までにおうち英語でどんなことをするといいか、というテーマで1~5才未満(仮)のお子さんがいる保護者向けで作っております。
できるだけ再現性のあるおうち英語講座にできるよう今頑張って制作中ですのでご期待下さい。

※現在行っている音読協会「初級講座」も引き続き開講していきます。