日本の学校では教えてくれないコト。言語技術教育/読書技術教育について

わたくしはこんな英語のブログなんかやっていて

子どもには0才から英語を与えていますが、

とはいえ

まずは母語の日本語で

「論理的に自分の考えを組み立て、説明する力」*1

をつけることを最優先したいと常々考えています。

おうちえいご園辻めぐみ
おうちえいご園辻めぐみ

6才と3才の子育て中の辻めぐみです。
本などから知識を得て、日常的な子育ての中で反映していけたらと努力中です。

おうちえいご園の辻めぐみ(@eigohome)です。

英語をやるからこそ「論理的に自分の考えを説明する力」が必要

1.論理的思考力、批判的思考力

論理的な思考力をつけるための本を読んでいると常々出てくる話が、日本の学校教育では論理的思考力、批判的思考力をつけることが重視されてこなかった、一方で欧米の教育では幼い頃から一貫してその教育がなされているという事です。

これは私自身が学生時代から貿易商社勤務時代に、他国の学生やビジネスマンとやり取りする中で実際に強く感じて悔しく思った部分でもあります。

もちろん教育のせいだけではなく私の努力不足も大いにありますが、とにかく「英語力以前に、母語である日本語において、論理的思考力の訓練がなされていないことが、外国人とコミュニケーションを行う際の大きな壁となっている*2状態でした。

(*1.*2引用: P196, 市川力, 2004,「英語を子供に教えるな」 )

おうちえいご園辻めぐみ
おうちえいご園辻めぐみ

自分の子供には「思考力と表現力をしっかりつけさせたい」と私が思い至った発端は、10代20代での外国人との折衝経験にあります。

日本の言語教育の第一人者といわれる三森ゆりか氏(つくば言語技術教育研究所所長)の本が大変参考になりました。(2000年代に出版されていた本なので現在の日本の教育事情はまた違うかもしれませんが、欧米の言語教育、読書教育の基礎を知ることができました)

2.言語技術教育

おうちえいご園辻めぐみ
おうちえいご園辻めぐみ

家庭では、主語をつけずに代名詞ばっかり使って適当な日本語をしゃべってきたことが悔やまれます…

『論理的に考える力を引き出す』

日本語は主語や目的語を正確に入れなくても文を組み立てることが可能なため、子供の話すままに任せておくと子供はいつまでたっても情報を相手に伝達する意識を持って話ができるようになりません。」
三森ゆりか著『論理的に考える力を引き出す』一声社

親の私と夫が家庭で省略だらけの短文日本語をテキトーに話していますから、そのツケが子供にも回ってきています…

(こんな良い本を読んでも一朝一夕に治るものではない…)

三森ゆりかさんは、つくば言語技術教育研究所の所長さんです。言語教育の第一人者。

この本には
親子でロジカル・コミュニケーションスキルを磨くための具体的な方法が書かれていました。

辻めぐみ
辻めぐみ

夫婦で読んで以下に気を付けていく事にしました。

・主語や目的語をつけて話すよう意識する

・代名詞に頼りすぎない
(すぐアレ、コレ、こんなの、で済ませてしまう…)

・どうして?と聞いて子供の話をよく聴く

・察しの悪い大人になる
(わざと鈍いふりをして子ども自身に多くを言語化させる)

例えば「ママ、牛乳!」と言われても持ってこずにきちんとした言葉で要求を言わせる

長男はもうすぐ小学生になることもあり、

「人にものを頼むときの言い方」
「相手の気持ちに配慮した誘いの断り方」

をしっかり伝えたいと考えてきました。

『論理的に考える力を引き出す』にはこれらの話がズバリ書かれていたので参考になりました。3歳の妹に対する親子コミュニケーションもいちから見直すことが出来ました。(子が赤ちゃんのうちに出会って置きたかった本です)

イラスト版ロジカルコミュニケーションー子供とマスターする50の考える技術・話す技術

同書は、子どもと一緒に見るのに便利なイラスト版も出ています。

『論理的に考える力を引き出す』も割とイラストが多めな本ですが、こちら『イラスト版…』はもっと多いです。漫画風に吹き出しで描かれています。(内容はほぼかぶっており、前者の本は理論解説が多め。親が読むなら前者、子供と読むなら後者がおすすめです)

3.読書技術教育

「絵本で育てる情報分析力」は

まだ小さい幼児期から家庭でもできる読書技術教育を指南している本です。

私たちが日々子供と親しんでいる絵本を使って、

「世の中の情報を適正に分析し、解釈し、批判する力」(p.9)の基礎を養う事ができます。

この本の前半では、絵本をただ読むのではなく、会話を挟むことが子供の情報分析力を高めていくのに有効とされています。




最近はダイアロジックリーディングと呼ばれ人気ですね。

実践術をパッと理解したい方はこちらの記事もおすすめです。

ハーバードで学んだ真実「日本人の読み聞かせでは子どもの思考力は育たない」(プレジデントオンライン)

日本の国語教育と言えば事あるごとに出てくるのが「読書感想文」です。本を読んだ後には「どうだった?」「楽しかった?」といった感想を求める質問がされがちですが、私がこれまで読んできた専門家の本では読書感想文に非賛同派が多く、「絵本で育てる情報分析力」の三森ゆりか氏もそのひとりでした。

感想文(おもしろかったです・かわいそうだと思いました)よりも、本の展開や要点について書かせたり、誰かに解説させたりするほうがはるかに良いようです。

うちでは私が日中や寝る前に読み聞かせをすることが多いので、夫から子供に「この本はどんなお話なの?教えて?」と尋ね子供の話をよく聴いてもらうことにしました。

日本には素晴らしい教育環境があると思っていますが、
足りないと感じる部分は家庭や教室などで補っていくつもりです。

まずは家庭で、

「論理的に自分の考えを組み立て、説明する力」を子供が身に付けるサポートをしていきます。

おうちえいご園辻めぐみ
おうちえいご園辻めぐみ

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「外国語を身につけるための日本語レッスン」