日本語の癖がついた子供の返事…

おうちえいご園辻めぐみ
おうちえいご園辻めぐみ

4才7才の子育て中ママ

おうちえいご園の辻めぐみ(@eigohome)です。

<昨日読んだ本>

①「世界で活躍する子の英語力の育て方」船津徹

②「パックンの伝え方・話し方」の教科書~世界に通じる子を育てる パトリック・ハーラン

日本人の話し方の癖?


「世界で活躍する子の英語力の育て方」(船津徹著)からある話を紹介します。

日本人とアメリカ人の子供に

質問を投げたときの回答を比較しています。

「大人になったら何になりたい?」
”What do you want to be when you grow up?”

への一般的な回答例

日本の子供 「お医者さん!」

アメリカ人「I want to be a doctor because I like to help people.」
(私はお医者さんになりたい。人を助けることが好きだから。」

おうちえいご園辻めぐみ
おうちえいご園辻めぐみ

これ、めっちゃ分かるわぁ・・・・

これは年齢にもよるとは思いますが、少なくともうちの子供達のオンライン英会話の様子を見ていると全く同じ状況です。

主語(I)を付けないことが多々あり、単語のみで答えるんですよ…。(例:How old are you? にI’m 4 years old.ではなく、Four.とだけ答える。)

日本語だと「何才ですか?」→「○才!」、「何になりたい?」→「お花屋さん。」で通じますし、ずっとそれできてますもんね。英語力以前に、母語であっても問答のやり方が適当というかなんと言うか…。

7才はもう少しまともに受け答えするとはいえ、自分の答えの理由までは聞かれないと言わない事が多いです。

2021/9追記:これらの現象については第二言語に関する専門書籍で「転移」や「干渉」として記述されているのをみつけました。

「言語はどのように学ばれるか―外国語学習・教育に生かす第二言語習習得」パッツィ・M.ライトバウン 、2004、岩波書店「外国語学習の科学―第二言語習得論とは何か」、 白井 恭弘 、2008、岩波新書

おうちえいご園辻めぐみ
おうちえいご園辻めぐみ

英語でコミュニケーションをとる時は、自分の意志や意見に加えてその理由まで説明することが一般的です。(船津さん説)

もし将来なにになりたいか聞かれて「I want to be a doctor.」とだけ答えたら必ずや「Why do you want to be a doctor?」と聞かれることになるでしょう。

ポイント

・日本語のコミュニケーションスタイルでは、理由や根拠まで述べなくても違和感がないが、英語ではそこまで述べる事が求められる。

という状況があり、日本に住む子供はそれに慣れている。

船津さんの本では

英語ができるようになると

「自分の思考について理由を考えるクセ」、「自分について深く考える習慣」を身に着けることができると説いています。

個人的には、英語にこだわらなくても、日本語だけでも「意見+理由」を言う習慣を身に着けることは充分可能だと思います。

とはいえやはり元々の言語習慣というものはあるので、

英語の世界に慣れ親しむことで

より刺激を受けることになる
のではないでしょうか?

「意見+理由」まで考えて相手によく伝わるように話すことは、「外国語を身につけるための日本語レッスン」(三森ゆりか著)「論理的に考える力を引き出す―親子でできるコミュニケーション・スキルのトレーニング」にも書いてありました。これらは英語のための話ではなく、コミュニケーション能力の基礎として重要なことだと私は考えています。

関連記事はこちら

自分の意見を言える子の親は家で何をしているの?

↑パックンの本の帯タイトルです。

この本では、日本の教育環境における「私語厳禁」に驚いたという話が印象的でした。子供はしゃべる事で思考力を鍛えるのに、日本では学校で私語厳禁が多用されている。家庭で出来る事として、もっと親子で会話しよう、子どもが頭をつかって考えて親と交渉する機会を増やそう、近所の人や友人家族との会話を子供にどんどんさせよう、立ち話を聞かせようという話がメインで書かれていました。いろんな大人に出会わせることは私も常々したいと思っています(今は状況が問題ですが)。

学校ではコロナにより私語厳禁がさらに強化されています。

ということは、子供の言語力育成において、家庭での心がけや取り組みがより一層重要になっているという事ですね。我が家はもっと頑張ろう~。
さらっと読める内容で、パックンパパとおしゃべりしたような気に慣れるフランクな本でした。