おうち英語の失敗は「やりすぎ」にある

こんにちは。おうちえいご園の辻めぐみです。
0才からおうち英語を始めて8年。
2人の子供を育てています。

おうちえいご園めぐみ
おうちえいご園めぐみ

今日は私がおうち英語をやってきて、
人から直接聞いた失敗談と、
私自身の失敗・後悔をお伝えします。

「英語がさほど話せない」は失敗ではない

「おうち英語をやったけど、英語がさほど話せないのよね」

という話をたまに聞きます

しかしそれは失敗とは言えないのではと思います。

親が望むレベルに達しなかったとしても、

子供が英語を知ってることや他言語、異文化に触れる経験はマイナス(失敗)ではないと思います。

取り返しがつかないのは

「英語ばかりやりすぎて日本語をおろそかにしたケース」ではないでしょうか。

おうち英語の失敗:日本語での学習に支障

熱心に英語教育を進めて、英語が話せる子に育った。日本にずっと住んでいるので日本語ももちろんペラペラ。なにも心配ないと思っていた。

ところがどっこい…

教科学習で抽象的な概念が出てき始めた

小学校3~4年生から

文章題が理解できていない、

先生の説明をしっかり汲み取れていないことが判明。

自分の考えをまとめて答える事も苦手。

要は日本語をベースとした読解力や思考力がついていなかったのであ~る。

・・・
という怖い話を英語教育に関する本を何冊か読む中で知りました。



いわゆるダブルリミテッドやセミリンガルの話ですね。(あえてこの言葉で)

結論から言うと、基本的には日本でおうち英語をしたくらいでセミリンガルになることはないと思います。

しかし「豊かな日本語が育つ家庭環境の欠如」が起こっていれば話は別です。
(バイリンガル教育以前の話)

危惧すべきは、英語を取り入れること自体のリスクではなく、

英語を取り入れることによって日本語がおろそかになるリスクです。


「英語を子どもに教えるな」は、駐在家庭の子供の例をメインに扱っていたので私の周りには当てはまらないかな、なんて思いながら読んでいたのですが、

ある時、実際にお子さんがその状況にあって学力が伸び悩んでいるという方に出会いました。


その方は英語教材を0才から導入し家庭は英語教材でいっぱい。英語の幼稚園にもしばらく通い、お子さんは英語ペラペラだそうです。スピーキングに効果があるからと、家庭での親子英会話も相当量やっていたそうです。いわゆる英語漬け。

一番の「失敗ポイント」は、

英語に力を入れすぎるあまり

「日本語を無碍して英語ばかりしてきた事」だとおっしゃっていました。

日本語は自然に習得できるものと思い、

家庭ではほとんど意識してこなかったそうです

海外駐在家庭やインターに通わせているご家庭との大きな違いはここ。彼らは母語をすごく意識して補習校に通ったり日本語教材を取り寄せたりしていますね。2言語習得に向けた努力に頭が下がります。英語保育や英語幼稚園を選択した方も、家庭では日本語メインに強化している方がほとんどだと思います。


2人目の子育てでは、日本語教育のほうに力を入れ、英語は3歳まで与えず、上の子のような状態は免れるようにしているとおっしゃっていました。(私自身は、与えるボリューム調整をすれば0歳から与えても良いというスタンスです)

この話を聞いた瞬間はドキッとしましたし、

その後の英語教育の方針に大きな影響を受けました。

早期英語教育に批判的な専門家の本を改めて読み漁り、家庭英語教育の有償講座を受け、ベストなバランスを探りました。

英語を与えること自体はよいけれども、

豊かな日本語の育成を脅かすほどの量には注意が必要だと思います。

何事も適度が一番です

「母語の力は第二言語を超えない」という事も分かっています

こちらも併せてお読みください

ここからは私自身の失敗、後悔の話です。

英語をやることで「捨ててきたこと」もある。

いつからだったか・・・そんな風に感じるようになったんですよね。

言語の問題以前の、時間の使い方の話です。

2年前こちらの記事の最後にも書いたように

小さな子供の「能力」は無限かもしれませんが、

時間は有限です。

親子で英語に時間と労力をかけるということは、

その分の時間と労力は他に回せない、とも言えます。

常に何かとトレードオフということです。

第一子が2~3才頃はまだそこまで深く考えず、

私は英語教育に熱を入れまくってました。

小さい頃から英語を始めたことはメリットでしたし良かったです。


でも「そこにかけるエネルギー」はもっと少なくても良かったかも。

家庭保育期間が長かったこともあり、

必要以上のインプットをしていた自覚もあります。(まぁ楽しくはあったんだけどね…)

共働きのご家庭のママからは家で英語をやる時間が沢山あって羨ましいとよく言われるのですが、うちの子は園生活で得られる多大な経験をロスしていた、とも言えます。


親の私がもっと英語以外の学びや体験にも目を向けて、子供をいろんなところに連れていき様々な人との出会いを提供することも出来たはず。
(私の頭には常に英語教育があったので情報収集や読書に余念がありませんでした。しかし、その親のリサーチ時間を別のことに使うこともできたはずです。)

本当に大事なことは英語ではないからやりすぎに注意

矛盾してしまう話ですが、

英語は大事だけど大事じゃないと思って子育てしています。

英語教育をやるときは、本当に大切なものはなにかこの子が幸せになる時間の使い方はなんなのか?も常に意識していくことが必要だと思います。

英語が話せさえすればいいのではなく、人間としての中身と考える力があることのほうがそれ以前にずっと大切ですし、なによりもまず子供に幸せになってほしいのです

世界語となっている言語(英語)を学ぶのは素晴らしいこと。

このブログにたどり着いたご家族が、このブログにある情報を使って、英語教育にかける時間とお金を節約し、幸せで有意義な時間を1分でも多く使うことができるよう願っています。 

別の失敗ケース:読み書きレベルに到達せずに辞めた

「やりすぎ」以外の理由で、

失敗したというより「もったいないケース」は、

読み書きにつなげられなかった場合だと思います。

リスニングと発語にだけ重点を置いた「子供英語」だけでは英語力が途絶えてしまう。

読み書きの習得にまでつなげないと将来も使える英語にはならないという話があります。


詳細はこちらの記事へどうぞ

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